吉田 由美子
移住者インタビュー
農家
園芸
- 甲賀市へ移住した理由は?
会社員を辞めてから農業に興味を持ち、草津市農委事務局へ出向き、令和5年4月農地法改正により農地所有していない私でも新規就農が可能になると教えていただきました。それまでは大津市の友達の畑をお借りし、にんにく、チューリップを栽培していました。幸い甲賀市空き家バンクに希望する農地付物件が見つかり農業を目的として甲賀市に移住しました。栽培、収穫した農作物、加工品、手工芸品は直売所へ出荷し販売しています。
- 住居はどのように探しましたか?
不動産会社のホームページから県内外の物件情報を見つけては、現地へ足を運びました。最後に甲賀市空き家バンクに辿り着き詳細情報と外観の写真を頼りに下見に行きました。裏の畑には、大きな梅の木と黒にんにく作りに適した小屋がありました。隣には、神社があり、静かで自然豊かで気に入りました。家屋の状況は、お風呂が使えなかったので水廻りをリフォームしました。
- 移住して意識、気持ちの面で変化はありましたか?
同じ県内でもこんなに小さな村があったのかと正直驚きました。
近くに知り合いもいない地域に独りで移住し最初は不安だらけでした。害獣被害も予想以上に酷く直ぐに防柵設置しストレスは解消しました。毎月常会もあり山女原の事を徐々に理解でき、区民の皆さんが親切に色々教えて下さり応援もあり、安心して暮らせる様になりました。
- 甲賀市で暮らしてよかったと感じられること、不便に感じられることはありますか?
地元行事、和ぐるみ棚田ボランティアと夏のみ「かぶとむしの里」ボランティア打ち上げもあり参加して楽しかったです。昨年、手首を骨折して数か月運転できなくなり通院にはご近所さんにも協力して頂き乗り切れました。買い物は毎週水曜移動販売車を利用しました。車以外の移動手段がほぼない為、不便に感じました。ちなみに山女原から甲賀病院までのタクシー代は、片道約1万円かかるとの事で驚きました。
- 普段どのように生活を楽しんでいますか?
晴れた日は主に畑仕事、夜には商品のラッピング、袋詰め、パック詰め等の作業をしています。翌日、市内、湖南市、草津市の直売所へ出荷作業に動いています。現在、リニューアル工事中の「道の駅 あいの土山」へも出荷予定です。草津方面に出向いたら友達とランチしたり、水口シネマで映画鑑賞したり、時々楽しみを作りリフレッシュしています。
- お気に入りの場所はありますか?
畑が一番落ち着いて居心地の良い場所です。畑から見える神社の樹木で季節の移り変わりを感じ目を楽しませてもらっています。春には桜、夏にはサルスベリの花が満開になり、秋冬はもみじがキレイに紅葉します。夏は孫と神社の橋の下で川遊びして楽しんでいます。小さい滝もあり水も冷たくキレイで小魚やアカハライモリもいます。ここは、私のパワースポットです。こんな恵まれた環境に子供が一人も居ないのは残念に思います。
- 今後、取り組んでみたいことはありますか?
やはり原点に戻り今ある限られた農地を有効活用し、通年安定して収穫、出荷できる本榊とシキミの栽培です。
現在、畑には小さな苗の本榊とシキミを数本ずつ植えています。収穫できるようになるまでには数年かかります。
それまでは、弥平唐辛子、白オクラ、フォックスフェイスの苗の販売にも挑戦したいと思っています。移住してからは、地元組合長さんより農業初心者の私に色々アドバイス下さり助かりました。やはり先人の知恵で、頂く情報は凄く役にたちました。今後、土山町山女原に少しでも貢献できる様に努めたいと思います。